二兎を追ってもいいじゃない
最近、シナリオを書いていて気づくようになった
もしかして自分は今までにない考え方でストーリーを書いているのではないのかと。
そういうことを考えると何だか腑に落ちることが多い。
物語には必ず主人公がいる。(というかいなきゃいけない)
しかし、僕の場合この主人公の扱いが特殊らしく
通常ならば人物描写というのは
主人公=主役
であるのが一般的なのに対して、僕の描き方は
主人公≠主役
という思想の下で物語が成り立っている。
ほら、もう何言ってるか訳わかんないでしょ
砕いて説明するならば、物語において《主人公=主役》となるべきはずが、主人公と主役を分離させてストーリーを考えている節があるということだ。
ちなみに端から見ると主人公が2人いるように見える。いわゆるダブルキャストというやつだ。そういう作品は結構あるので、珍しいわけではない。しかし日本ではダブルキャスト・ダブルヒロイン的な作品の理解に乏しい面が感じられる。(いわゆるバディ物が減ってきている)
プロットを書くときに、一応「コイツが主人公!」と決めているのだが、いざ書いてみるとダブルキャスト(ダブルヒロイン)的な描写に落ち着いてしまうことが多々ある。
師匠にもよく「誰が主人公なんだ!?」と言われることがあるが、シナリオを書く上で、主人公を明確にする必要があるのだろうか?
「誰かの物語」というのはシナリオの基本中の基本だが、個人的には物語そのものが丸く収まればいいと考えているので、その中の人物なんて手駒以外の何でもない。なら、手駒全体の動きを僕らは書けばいいわけで。
そういった考えが理解されない、通用しないというのなら、僕はこういったことに向いてないのかもしれない。
二兎追う者は一兎をも得ずというが、二兎を追ってもいいと思うのだ。
僕はシナリオを書いているというより、シナリオに挑戦しているといった方が正しかったのかもしれない。